首位に返り咲いたサンフレッチェ広島
本日、3月31日(土)、2週間ぶりの再開で試合が開催された。
川崎フロンターレ戦
くしくも、昨年の覇者で今期も首位にいる、川崎フロンターレが相手で強敵である。
川崎フロンターレもサンフレッチェ広島も、前節までともに3勝1分けで勝ち点10で首位争いをしている、好調なクラブ同士の戦いである。
しかし、川崎のホームに乗り込むのは、少しだけサンフレの劣勢か?
立て直し中の広島にとっては、今季のシーズンを占う、大1番かつ大事な試合である。
相手は、大島僚太がケガで欠場。
エース小林悠は、代表帰りでベンチスタート。
一方、サンフレッチェ広島も、このところ得点に絡んで大活躍の川辺駿が、体調不良とされてスタメンには名前がない。
これで、五分五分であろうか。
前半戦
サンフレッチェ広島は、先発をティラーシンに替えて工藤壮人、川辺駿に替えて柴崎晃誠を起用することとなった。
前半から、ボール保持は圧倒的に川崎が握っていたが、試合をコントロールされていたような感じはしない。
ボール支配率だけでは、優劣をつけるわけにはいかない。
ボールこそ、持っていたのか、持たされていたのか、どちらとも分からず、五分の試合かもしてない。
いつもの川崎らしい、ボールを激しく動かしながら、中央から崩すシーンは、全体的にはあまりなくて、サンフレの守備も乱れた様子もないし、疲れるほど動かされてもいない。
前半11分、危ないシーンがあった。
エドゥアルドネットから、鋭い縦パスを中央に走り込んできた阿部に、受け損ねたが、ボールは大久保に渡り、ペナルティエリア内からシュートを打ったが、ゴールキーパー林卓人がファインセーブで退けた。
これは、1点ものであった。
このセーブは大きい。先制点が川崎に入っていたら、この後、手も足も出なかったのではないか。
その後、前半32分、右サイド深い位置から、中村がクロスをあげると、ファーサイドに走り込んできた阿部がダイビングヘッドでシュート打った。
これも1失点してもおかしくないシーンだが、ゴールキーパー林が、無得点に抑えスコアレスで折り返すこととなった。
後半戦
後半になっても、いつもの川崎らしい影は見当たらず、サンフレもボールを持つ時間が少しずつ増えてきた。
後半14分、工藤にかえて川辺を入れた。
後半に入って広島は、少しずつだが攻める時間が出来てきた。
後半40分に、左からのコーナーキックを蹴るのは柴崎で、パトリックの頭にあたった後、相手ゴールキーパーが、はじいたがゴール正面にこぼれたボールに、パトリックが反応して、ゴールに蹴り込み先制点をあげた。0-1。
この後、この試合の問題が起きた。
後半終了間際の45分、車屋が左サイドを駆け上がりクロスをあげると、小林悠が中央に飛び込んできたが、DF水本がしっかりマークしていた。
頭に当てられてボールはゴールに向かったが、ゴールキーパー林のはじいたボールが水本の肩に当たり、そのこぼれたボールに、オフサイドポジションいた長谷川がゴールに素速く流し込んだ。
一旦は、同点かと思われたが、線審と主審が協議の上、オフサイドとなり、サンフレッチェ広島は救われた。
このまま、長いアディショナルタイムも堅守で、無得点に抑えて勝利した。
これでまた、首位に返り咲いた。
最後に
問題のシーンを振り返ってみよう。
確かに、相手長谷川選手は完全にオフサイドポジションにいたが、ここに味方からボールをもらえばオフサイドであるが、このシーンは相手サンフレの水本からのボールであるから、本当はオフサイドにはならないはずだ。
バックパスをカットしてシュートしたのと同じようなもの。
ただ、水本は意識してボールを出したわけではなく、無意識に当たったボールであるから、難しくなんとも言えない。
最後は審判が決めることで、今回はオフサイドと判定したのだから、オフサイドである。
川崎のサポーターから言えば、理不尽だと思うが、これも怪しい判定も含めて「サッカー」であるというのが結論だろう。
しかし、これがサンフレッチェ広島にとっては勝ち点「2」、川崎にとっては勝ち点「1」が最後にどのように響いてくるかは、今の段階では誰にも分からない。