ロシアワールドカップの予選リーグ組み合わせについて

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W杯の予選リーグ組み合わせについて

2018年ロシアW杯の開催に向けて、現地時間の12月1日にロシアの首都モスクワで、予選グループリーグ組み合わせ抽選会が行われました。

その結果、6大会連続のW杯出場を果たした日本代表はグループHに入り、同組のポーランド、セネガル、コロンビアと戦うことが決まりました。

今回はこの抽選結果への感想と、W杯に向けてこれから日本が必要と思われる準備についてまとめていきます。

特にサッカー通ではないが、W杯に向けて知識を蓄えてより本番を楽しみたい、これまで特に興味はなかったが来夏のW杯からサッカー観戦を始めてみたい、というような方にお伝えします。

日本にとって厳しい組み合わせ?

日本と予選リーグで対戦する三ヵ国の最新FIFAランクは下記のとおりです。

・ ポーランド:7位
・ コロンビア:13位
・ セネガル:23位
・ 日本:55位

今回の予選リーグ抽選の結果に、多くのファンからは「強豪国のいない比較的容易な組」といった好意的な意見が出る一方で、「突き抜けた強豪国がないだけに、長期的な経験という意味では残念」「日本が苦手とする南米と同組は辛い」「前回苦杯を舐めたコロンビアと初戦で当たるのは厳しい」といった意見もあります。

この結果について、「日本にとって厳しい組に入った?」という意見が多数ではないでしょうか。

それについて次に述べていきます。

日本はまだまだサッカー先進国ではない

まず、どのような組み合わせであれば、「日本にとって良い」と言えたのかを考えてみます。

この問いへ答えは「日本にとって良いと言える組み合わせは存在しない」ではないでしょうか。
(まあ、強いて良い組を探すとなるとA組かな)

1998年のフランスワールドカップへの初出場を達成し、そして2002年の日韓ワールドカップでのグループリーグ突破により、一気に国内のサッカー熱が高まりましたが、それ以降の日本代表強化は、うまく進んでいない印象を受けます。

国内での人気が高まる一方で、スポンサーや日本サッカー協会は、興行の側面を重視しすぎており、結果として日本開催を軸とした親善試合や、特定の選手の出場を猛プッシュするなど、真に中長期を見据えた強化は十分とは言えません。

その結果、今回の2018年ロシアW杯の組み合わせ抽選でも第4ポット(グループリーグ4チーム内で最もランクが低いチーム)へ振り分けられているのです。

今回のW杯抽選時の第4ポッドという日本のポジションからも、日本は世界においてさほど存在感のないチームであることが裏付けられているのです。

日本の目標は「決勝リーグ出場」であるべき

4年に一度という一大イベントへ参加することができた日本が、その機会を十分に活かし、貴重な経験値を積むためには、目標設定が重要になります。

過去のW杯で複数の選手が主張したような「やるからには優勝を目指すべき」というのは、ある意味では正論ではありますが、やはり現実的ではありません。

現実的でない目標に対して立ち向かってしまった場合、何も得られずに大会を終えてしまうリスクが高まります。

日本のような、決して強豪国でないチームでは一戦必勝の積み重ねで、優勝を目指すというよりは、現実的な目標へ向けて一つ一つのプロセスを、丁寧に踏んでいくことが重要であり、そのプロセスへの挑戦によって、結果以外の成果をも望むことができるのです。

ここでは目指すべきゴールは「2010年南アフリカW杯以来の決勝リーグ、ベスト16への進出」だと考えます。

本戦を半年後に控え、未だにW杯で戦うべきスタイルや主力となる選手が、おぼろげである現状において、目先の結果を優先することこそが重要です。

この現実的な目標へ向け、守備重視のカウンター主体な戦術を習熟し、コーナーキックやフリーキック等のセットプレイで一回限定でも効果的なプレーを身に着ける、何よりも決して優勢でないゲームでも、気持ちを前面に出して戦うスタイルを身に着ける、などといったプロセスを着実に実現していくのです。

勿論、その前提として対戦相手への精緻な研究と対策検討が、必要なのはいうまでもありません。

今の日本の立ち位置を見極め、地に足がついた状態で本大会へ向けて強化を進めていく、そして大会後には、そのプロセスから実際に出来たことと不十分であったことを把握できていることが、大切なのではないでしょうか。

予選リーグよりも先を見るべきではない

日本代表のこれまでのW杯の最高実績は、ベスト16進出です。

これは2002年日韓W杯、2010年南アフリカW杯で記録しており、ここから考えると今回はベスト8以上が目標というのが自然な流れです。

しかし、ベスト16以上を目指し、決勝リーグを見据えた結果が2014年のブラジルW杯であり、今回の本戦直前でも具体的な戦い方が、見えてこない日本代表の現在地です。

この現状の姿をしっかりと見つめたうえで、今回対戦が決まった3チームといかに対峙していくのか、そしてどのような戦略をもってこの予選リーグを突破していくのか、しっかりと取り組んで欲しいと思います。

W杯に6大会連続で出場を決めている実績や、サッカー人気を盛り上げたいマスコミの思惑も絡まり、今後も楽観的な意見が出てくることもあり得ますが、選手やファンの皆さんには、是非地に足を付けた期待・応援をして、日本代表が今後の糧となる成果を残せることを願いたいものです。

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